2017年7月29日の星空(開館1周年記念セミナー&天体観望会)

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日没は19時10分ころです。天体望遠鏡博物館のあるさぬき市多和は山に囲まれているため、もっと早く日が沈むでしょう。19時30分ころから天体観望会が始まります。

1919時30分ころ、まだ明るい南西の空に月齢5.7の半月前のお月様が見えてきます。さっそく天体望遠鏡で見てみましょう。

月5.7
まずは全体を見ましょう。肉眼では(西側)右側が光って見えますが、天体望遠鏡でみるとこの図とは上下左右逆になっていることに気づかれるでしょう。40倍程度の倍率だと月面全体をみることができますが、大きなクレーターや「海」と呼ばれる黒い部分もよくわかるでしょう。天体望遠鏡は倍率を変えることができますから、いろいろな倍率で見て下さい。月面にはたくさんの見所があります。

月と木星19時50分ころになると少し暗くなってきます。月の右斜め下に明るい星が見えてきます。太陽系最大の惑星、木星です。

スピカ20時30分
もっと暗くなると月の左下に青い星がみえてきます。おとめ座のスピカです。月とスピカ、木星が三角形に並ぶ様子を覚えておいて下さい。明日7月30日には同じように見ることはできません。

木星
木星が沈む前に天体望遠鏡で見ましょう。横縞模様が何本か見えるでしょう。天体望遠鏡の口径や光学系の違いで見え方は異なりますからいろいろな天体望遠鏡で見て下さい。(特殊レンズを使った最新光学系の鋭い星像やアクロマートレンズの優しい星像、反射光学系の色収差なしの星像など自分の好みの見え方をする天体望遠鏡を探してみましょう)

衛星

低倍率で見ると木星の軌道面に4つの衛星があることに気づくでしょう。木星の「ガリレオ衛星」と呼ばれている木星の4大衛星です。この日のこの時間だと木星から一番離れて見えるのがカリスト、次にガニメデ、木星を挟んで反対側にエウロパ、イオという順になります。天体望遠鏡の種類によってこの図とは上下左右が反対になります。

さそり線図
20時30分ころにはだいぶ暗くなります。南の空低くに、さそり座が見えてきます。目印はさそりの心臓、赤い星「アンタレス」です。さそり座の形をたどってみて下さい。アンタレスの西側にオレンジに輝く星があります。土星です。

土星
今年の土星は輪がよく見える傾き方をしています。来年はまた違う見え方になります。ピントを鋭く合わせると土星の輪に隙間があることがわかります。挑戦してみて下さい。

天頂0
21時前になると東の空に明るい星が3つ見えてきます。

大3角形こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブです。一番明るく輝いているのがこと座のベガです。この3つの星を線でつなぐと夏の第三角形になります。

天頂1
それぞれの星座がわかるように線でつないでみましょう。はくちょう座は白鳥が大きく翼を拡げて飛んでいるようです。はくちょう座のくちばしにはアルビレオと呼ばれる美しい二重星があります。天体望遠鏡を使うとオレンジとブルーの星が並んでいるのが見えてきます。

天頂2
プラネタリウム風にするとこのようになります。

ベカ周辺

ベガ付近を双眼鏡でみるとこのように3角形の形に星が並んでいるのが見えます。ベガの左下の星をよく見て下さい。これも二重星です。この二重星を口径10㎝くらいの天体望遠鏡で100倍程度にするとそれぞれの星がまた二つに分かれて見えます。二重星の二重星なのでWW(ダブルダブル)スターと呼ばれたりします。

またこと座にはドーナツのような形をした星雲M57があります。これも見てみましょう。

 

ヘルクレス

こと座の上にはヘルクレス座があります。ヘルクレス座にはM13という球状星団があります。大口径の天体望遠鏡でぜひ見て下さい。数百万個の星が玉のように集まってる様子がわかります。

M13-0001

空が澄んでいれば天の川も見えるでしょう。

 

 

 

 

天体望遠鏡博物館

開館日

開館日

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