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【開催中止】8月7日(土)夜間天体観望会

[イベント] スケジュール:2021/08/07
更新日:2021/08/05

8月7日夜間天体観望会は開催中止致します(8月5日発表)

新型コロナ感染症は、これまでと異なる感染拡大が発生しています。香川県では県独自の対策として「感染拡大防止集中対策期における対策(8月3日以降)」が発表されました。
当館におきましても感染拡大を防止するため、8月7日から8月31日まで臨時休館することに致しました。せっかくご予約いただきました皆様には申し訳ないのですがご理解、ご協力のほどお願い申し上げます。
皆様と美しい星空をマスクなしで楽しめる日が早く訪れるように願っています。


 

*8月7日(土)夜間天体観望会は募集人数を超えるお申し込みがありましたので予約受付終了させていただきます。7月11日12時発表(7月10日23時30分から予約受付開始しましたところ11日正午時点で募集人数を超える申し込みをいただきました。募集開始から半日での予約受付終了となりますがご了承下さい。)


【日時】2021年8月7日(土)
    受付:19時30分~
    オリエンテーション:19時50分
    観望会:20時~21時
【内容】19時50分からオリエンテーション後、天候に合わせて天体観望を行います
【予定機材】:大型望遠鏡数台、小型・中型望遠鏡10台程度
【参加費】大人500円、大学高校生400円、中学小学生300円
     就学前児童無料、障がい者手帳お持ちの方無料
【募集組数】10組(40名程度)
【オリエンテーションの内容】
 ・今夜の星空のシュミレーション
 ・本日の天体望遠鏡の味わい方
 ・天体望遠鏡の見方・使い方説明
 ・夜間天体観望会での事故防止注意事項説明

【雨天・明らかな曇天時】
 ・開催中止に致します
 *通常時は雨天・曇天時でも別プログラムにて室内開催していますが、コロナ禍が収束するまでは室内での「密」を避けるため雨天・明らかな曇天時は開催中止と致します。
 *開催中止のお知らせは当日正午過ぎにホームページに掲載致しますので来館前にご確認下さい。

【参加方法】ネット予約が必要です。*募集人数に達しましたので予約受付終了致しました(7月11日12時現在)
*8月7日夜間天体観望会は新型コロナ感染拡大防止のため開催中止致します(8月5日発表)


8月7日(土)の星空案内

8月7日(土)開催予定の天体観望会の楽しみ方や,観察しておもしろい天体をいくつか紹介します。

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 夏至から半月が過ぎていますが,日没は遅く,この日の日の入りは午後7時頃。日はまだまだ長く,観望会の開始時でも空は明るさを保ったままです。また,太陽が沈んだからといってすぐに空は暗くなりません。暗くなったなあと感じるのはおそらく午後8時前。
 この日の観望会の受付が午後7時半,観望会が始まるのが午後8時。ということは,空が暗くなって,たくさんの星が見えるようになるまでに少々時間がありそうです。
 では,この時間をどう過ごしましょう。もちろんオリエンテーションもありますが,暗くなるのを待つ時間を利用して,一番星探しをオススメします。

 ちょっと,全天をくまなく見渡してみましょう。
 空がじわじわと暗くなってくると,一番明るい星が先に見え始めます。それが一番星。
 下の図を見てください。博物館前の広場から南方面に体を向けて,空を見上げたときの様子です。
 ※多少イメージ化しているおおまかな図なので,実際の恒星の位置関係とは違っています。

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 このとき見えている1等星は,春の星座のうしかい座のアークトゥルス,おとめ座のスピカ。そして夏の星座のこと座のベガ,わし座のアルタイル,はくちょう座のデネブ。さそり座のアンタレスの計6つ。
 同じ”1等星”でも実際は明るさは微妙に違います。この6つの星を明るさ(等級)順に並べてみると①アークトゥルス(-0.04等),②ベガ(0.03)等,③アルタイル(0.7等),④スピカ(1.04等),⑤アンタレス(0.91等),⑥デネブ(1.25等)という順になります。違いは小さいようですが,実際に1番明るいアークトゥルスと6番目のデネブを比べてみると,その明るさの違いは肉眼でも容易にわかるほどのものです。
 明るさだけで考えると,一番星候補の筆頭はアークトゥルスとなりそうです。ところが,高度差による空の澄み具合の違いや,薄雲がかかっているとかかかっていないとか,星の明るさ以外の気象条件等も関係したりするので断言はできません。
 結局,どの星が一番星として見えてくるか,100%確実な予想はしがたいということです。まあその方が『一番星探し』をする上では,ちょっとワクワク感もあって楽しいかもしれませんね。
 夏の夕暮れの一番星探し
 どの星が一番星になるか,誰が一番早く見つけることができるか,家族や友人と競い合ってみてください。
 『あそこに一つ見えるけど・・・』
 『えっ?!どこどこっ?』
 とか,ちょっと楽しいかも。
 この夜は月明かりがありません。そのため,一番星探しを始め,『星空』をじっくりと味わえる観望会といえるでしょう。

 そして,一番星を探しながら少し気にしてほしいのが南東の空。
 少し遅めの時間帯になるでしょうか,上の図にはない明るい星が一つ,山の稜線から見え始めてくるはずです。明るさは一等星と同等。
これは,太陽系第6番目の惑星である土星です。そして,観望会の終盤には,土星に続いて太陽系第5番目の惑星である木星も南東の空に姿を見せてきます。
 ※木星と土星については後ほど紹介します。

 さて,オリエンテーションも終わり,観望会開始時刻になるとそこそこの数の星が見えてきてるでしょうか。
 おおまかに空を見渡すと,西方面には春の星座や一等星もまだ見えています。一方,南方向には,夏の代表的な星座の一つであるさそり座が毒のあるしっぽを上に向けながら,しっかりと存在感を示しています。

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 それでは,夏の星座や天体をいくつか追っていきましょう。

 少し首が痛いかもしれませんが,真上を見上げると天頂からやや東寄りに,夏の大三角が見えています。夏の大三角は,こと座のベガ,はくちょう座のデネブ,わし座のアルタイルの3つの一等星を直線で結んでできる三角形をいいます。けっこう大きな三角形です。
 小学4年生の理科で学習すると思いますが,お子様連れで参加されている方はぜひ一緒に見つけてみてください。

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 この夏の大三角を見つけることができたら,どの星がベガ,デネブ,アルタイルなのかを特定してみましょう。
 星空を観察する場合,方角を意識することはとても大切なことなんです。まずは南北方向,東西方向を確かめておきましょう。
 上の図は南が下になってます。すなわち一番南にあるのがアルタイル。西にあるのがベガ。残る一等星がデネブです。そして,よく見ると(空の澄み具合にもよりますが)ベガとアルタイルの間を北から南へ天の川が流れているのがわかるかと思います。うっすらと煙のように,あるいは薄雲のように見えるでしょうか。
 七夕のお話でいう彦星織女星が,このアルタイルとベガになります。
 七夕といえば7月7日,もう終わっちゃったと考える人も多いでしょうか。
 ところがそうではないんですね。昔からの伝統的に伝えられてきた七夕は,月の動きを基準にした旧暦に基づいたもので,『伝統的な七夕』とか『旧暦による七夕』とよばれたりもします。旧暦は月の満ち欠けにより月日が決まりますから,現在の暦に当てはめた旧暦の7月7日(旧暦の七夕)は毎年変わります。
 今年の旧暦による七夕は8月14日。来週ですね。まだ終わっていないということです。
 旧暦の7月7日は,新月からスタートして7日目の月があるという意味。実際には新月から6日ほど経過している月があります。すなわち,『旧暦による七夕』の夜には,月齢が6前後の半月に近い月が必ず見られるということになります。アルタイルとベガの間には天の川。まるで,彦星と織姫を乗せて川を渡る舟のごとくです。
 この伝統的な旧暦による七夕(来週です)の空にも,ぜひ目を向けてみてください。

 それではこの夜,天体望遠鏡を向けて楽しめる天体をいくつかピックアップして紹介しましょう。

 前に天の川が見えるということをお伝えしましたが,夏の天の川の付近には,星の集まりである星団やガスでできた天体である星雲がたくさんあります。その代表的なもののいくつかを形状別にピックアップしてみましょう。それぞれ見え方も印象も異なります。「これ,お気に入り!」って思える天体をぜひ一つ選んでみてください。

☆★散開星団
ほぼ同時期に誕生した星々が,比較的近い領域に集まってる天体

M7・・・さそり座のしっぽの付近にある散開星団。双眼鏡でもよく見える星団です。倍率は低めの方が星々が散らばりすぎず,全体像が見渡せることもあり,見た印象は良い感じがします。距離は1,200光年

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☆★散光星雲
比較的広い範囲に広がったガスや宇宙塵が様々な理由で発光して見えている天体

M8・・・いて座の天の川の中にある星雲。写真に写すとピンク色に写ります。よく見ると,散光星雲と散開星団が寄り添っている天体です。距離は3,900光年

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☆★球状星団
恒星が互いの重力の作用で球状に集まった天体。
多くは銀河の周辺部に存在します。

M13・・・ヘラクレス座にある球状星団。 恒星の数は50万個以上。北天で最大サイズの球状星団で,全天一の美しい球状星団ともいわれています。距離は25,000光年

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☆★惑星状星雲
超新星爆発をせずに一生を終えた恒星が,ガスを放出して,中心に残された星からの紫外線に照らされて輝いている天体。
 
M57・・・こと座にある惑星状星雲。リング状に見えるため,『ドーナツ星雲』とよばれています。距離は2,600光年

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☆★二重星
二重星とは肉眼で見ると一つの星だったりするものが,望遠鏡で見ると二つの星に見えてきたりする星。

アルビレオ・・・はくちょう座の白鳥のくちばしにあたる星。
アルビレオは,たまたま二つの星が同じ方向に接近して見えているだけの見かけの二重星ですが,おもしろいのはその色の対比。3等級の黄色い星と5等級の青い星が並んで見えています。

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 ここまで,いくつかの夏の天体を紹介してきましたが,もしかして今夜のメインディッシュは,遅れて姿を現す惑星たちかもしれません。観望会終盤近くに見え始めてくる木星と土星,この両惑星はこれからが観望の好期となってくるのですが,この夜は,まだ南東の空に高度は低いかもしれません。高度が低いと気流の影響を受けやすく,もしかしたら表面模様等は見えにくいかもしれません。それでも太陽系の巨大惑星たちです,迫力のある姿は観察することができると思います。

 まず最初に姿を見せる土星。
 アルタイルの左下方向に明るい星が見えています。これが,輪っかのあることで有名な,観望会では人気No.1の天体です。天体望遠鏡を使うと,その輪っかも明瞭に見ることができます。神秘的なその姿をじっくりと味わってみてください。
 土星は地球の9個分ほどの大きさ。太陽系で2番目の大きさを誇ります。

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 土星本体のそばには,いくつかの衛星も見ることができます。望遠鏡で見える土星の衛星の中で一番明るいのはタイタンとよばれる衛星です。タイタンは木星の衛星ガニメデに次ぐ太陽系で2番目に大きな衛星で,液体の湖の存在が確かめられていて,生命の存在もうわさされている天体でもあります。そんなこともイメージしながら望遠鏡を覗くと,宇宙の不思議さをより一層感じることができるのではないでしょうか。

 そして,土星から若干遅れて姿を現す木星。観望会の終了間際かもしれません。

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 南東の稜線ギリギリ(本当にギリギリかも!)のところに見えてくると考えていますが,土星や一等星に比べてダントツに明るいので,すぐに『あれだっ!』と見つけることができるはずです。

 木星は地球のおよそ11倍の太陽系最大の惑星。
 望遠鏡で木星を覗いてみると,木星本体とその左側(望遠鏡により左右が逆になる場合があります)に4個の明るい星がくっついているのがわかります。この4つの星は,ガリレオ衛星とよばれる木星の衛星の中でも特に大きくて明るいものです。当夜,この4つの衛星は木星に近い順に,カリスト,イオ,エウロパ,ガニメデという順に並んでいます。特にガニメデは(惑星である)水星よりも大きな天体です。
 木星本体に目を向けると,数本の縞模様が見えると思います。大きな望遠鏡では,気流の良いときには,この縞模様の1本1本にトゲトゲのような,凸凹のような細かい模様が見えてくるときがあります。詳しく観察して,確かめてみてください。

<注>
 星雲星団の名称の頭に付く『M』記号について
 フランスの天文学者シャルル・メシエは,星雲星団を観測してカタログにまとめました。そのカタログに記された110個の天体は,個々にM番号が振られて一覧化され,観測に活用されています。Mはメシエの略号です。

☆★今回の観望会で見てみたい天体リスト
ベガ,アルタイル,デネブ,アンタレス,アークトゥルス,スピカ
さそり座,こと座,はくちょう座,わし座,
夏の大三角,七夕の星,天の川,
M7,M8,M13,M57
アルビレオ,
木星,土星 他

月明かりに影響されない夜は,多くの星雲星団がとてもよく見えます。上に紹介した星雲星団以外にも,見ておもしろい天体がたくさんあります。

例えば
☆M17・・・いて座にある散光星雲
 湖を泳ぐ白鳥のように見える・・?
☆M22・・・いて座にある球状星団
 M13より迫力があるかも。
☆M27・・・こぎつね座にある惑星状星雲
 銀行の地図記号に見えるといううわさ。
★こと座ε(イプシロン)星・・・二重星が二重になってる?ベガの近くにあります。通称『ダブルダブルスター』
◇南斗六星・・・北斗七星とどう違う?さて,何座にあると思いますか?

いろいろな天体の観望をぜひお楽しみください。

※HP中の星図,星座絵図は,アストロアーツ社製StellaNavigator11で作成しています。天体画像は,博物館会員が天体望遠鏡を使って撮影したもので,実際に望遠鏡を覗いたときの見た感じに近いように若干の加工をしてあります。説明図等はAdobe製Illustratorで作図しています。

 

 

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