香川県さぬき市多和助光東30-1(旧 多和小学校)
1970年代前半に一般市販の小口径機として初めて3枚玉セミ・アポクロマート対物レンズを使用した望遠鏡。
当時のカタログによると、分解能1.75秒を保証、架台も赤経・赤緯軸に直径20㎜のシャフトにローラーベアリングを組み合わせ、ギアの加工精度を高めることで、モータードライブでの追尾時のピリオディクモーションを0.1′±30%を保証しています。
高橋製作所 TS式65㎜屈折赤道儀D型
(本機は5㎝フアインダーがアクセサリーバンドで同架されています)
2016年5月8日 高松市の村上様寄贈品
本機は寄贈者の村上様が高校2年生のときに購入されたものです。
当時、高橋製作所の望遠鏡を通信販売で購入するには、現金振り込みによる前払いだったそうです。当時の定価は108000円ですから、高校2年生には大金です。そのためお金を振り込んでから、望遠鏡が届くまでどきどきされたそうです。届いて、組み立てて星を見たときには、がっしりとした架台とセミ・アポクロマートのレンズ性能に大満足されたそうです。
口径65㎜ 焦点距離1000㎜ 口径比15.3
3枚合わせ分離式フルコート セミ・アポクロマートレンズ
フードを取り外してみると、凝ったレンズセルの加工に目が惹かれます。
ファインダー:口径2㎝ 5倍 視野角25.9°
ファインダーのフタですが、アルミ製のネジ込みです。
ファインダーのフタは普通、キャップ差し込み式で、移動時などに落下しやすく紛失しがちですが、この造りなら落下の恐れはありません。製作者のこだわりを感じます。
なお、本機にはアクセサリーバンドを使用して5㎝7倍ファインダーが同架されています。
ドイツ式赤道儀 赤経目盛環付
高度調整ネジは南側からの押しネジ
モータードライブ
クラッチ付きですので、手動での微動も可能です。
木製の格納箱もついています。
重量:鏡筒部3.4㎏ 架台部11㎏ 三脚部8㎏ 格納箱5㎏
モータードライブ・5㎝フアインダーはオプション。