香川県さぬき市多和助光東30-1(旧 多和小学校)
[お知らせ] スケジュール:2023/07/19
更新日:2023/07/19
天体望遠鏡博物館会員のUM氏(岡山在住)がアトラス彗星(C2023E1)を撮影しました。アトラス彗星は小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS)-Asteroid Terrestrial-impact Last Alert System-の観測で発見された彗星につけられている名称です。このシステムでは数多くの彗星が発見されていますのでアトラス彗星と呼ばれる彗星が多数有ります。そこでひとつひとつの彗星を識別するために発見した年と順番を基にした符号がつけられています。今回撮影した彗星にはC2023E1の符号がつけられています。
彗星の撮影は彗星の移動を確認するためにも、数枚から数十枚の画像を撮影し、画像処理で1枚の写真に仕上げます。画像処理は、恒星を重ねてコンポジットする方法と、彗星を重ねてコンポジットする方法(メトカーフコンポジット)があります。
恒星を重ねてコンポジットする方法では恒星が点像になり彗星が少し動いているのが判ります。彗星を重ねてコンポジットするメトカーフコンポジット方法だと恒星が線状に流れているように見え、彗星の姿が鮮明に現されます。
今回紹介する画像はどちらも同じ撮影データからコンポジット処理しています。
撮影日:2023年7月17日 午前0時23分~
撮影機材:鏡筒・ビクセンR-200SS(エクステンダーPH使用 焦点距離1120mm相当)
赤道儀・ビクセンSXP2、カメラ・Canon EOS Ra
露出:180秒×5枚(合計900.3s) ISO 6400
撮影者:天体望遠鏡博物館会員 UM氏(岡山在住)
撮影地:岡山県井原市星空公園
撮影者コメント:久しぶりによく晴れて北の空で一晩中見えているアトラス彗星を撮影しました。10等程度の明るさで、尾はほとんど判りませんが、彗星の色がよく出ています。
アトラス彗星は小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS)-Asteroid Terrestrial-impact Last Alert System-の観測で発見された彗星につけられている名称です。
小惑星地球衝突最終警報システムは地球に接近する小惑星、彗星などの小天体を、地球に衝突する前に検出するために開発されたシステムです。現在、口径50㎝口径比F2の ライト・シュミット望遠鏡2台を、ハワイの ハレアカラとマウナロアに設置しています。将来は全地球規模の観測網になる見込みです。このシステムは全天を撮影しますので新しい彗星を発見することがあります。