香川県さぬき市多和助光東30-1(旧 多和小学校)
2015年1月22日、すでに多数の天文雑誌を寄贈下さっている福岡県の山本様から、「協栄タイムレコーダー」の寄贈がありました。この機材は、カメラのシンクロターミナルから信号を受け取り、その時刻をロールペーパーに印刷(記録)するものです。 フィルムカメラ全盛だった頃、協栄産業がパルステックと開発し、販売されたものです。
デジタルカメラでは撮影データが自動的に記録されますが、フィルムカメラによる撮影では一部のカメラを除いて撮影時刻すら自動的に記録することができませんでした。そのため、シャッターを開ける時刻や閉める時刻を時計をみてノートに記録するということを行っていました。暗闇の中、眼を刺激しないように赤いセロハンシートで減光した懐中電灯でノートを照らしながら記録したという方も多いかと思います。当然、シャッタースピードや絞り値も撮影の度にノートに記入する必要がありました。
星野写真など露出時間が長い撮影のときは、ノートに記入する余裕がありますが、月面写真・惑星写真撮影などの短時間露出で多数枚撮影するときは、正確に撮影時刻を記入するのは、億劫になる作業でした。
とくに流星撮影などの場合は、撮影時刻や流星の出現時刻を記録することが大切ですが、流星が流れた瞬間に、時計を見て時刻を確認し、ノートに記入する…。此は一人では難しいことでした。そこで時計をみなくてもいいように、短波ラジオの時報をスピーカーで流しながら、流星観測係と記録係を決めて何人かで観測をする方法がよく行われていました。
私はまだ本機を使用したことがないので、以下は説明書を参考に記載します。(使用方法については、後日確かめてみることにします)
本機はカメラのストロボ接点をストロボコードにより本装置に接続し、シャッター開閉時に流れる電流を利用して時刻を記録できるようにしたものです。入力端子が8本ありますから、最大8台のカメラを接続できたのでしょうか。
星野写真の場合はシャッター開放時と閉鎖時を**時**分**秒まで記録できるようになっています。
流星観測のときは、流星出現時にスイッチをいれると、その時刻が**時**分**.*秒のように1/10秒まで記録できます。スイッチはシャッター開閉時のストロボ接点からの電気信号ではなく、手動だったと思われます。
コントロールパネル。記録はプリンターによってロール紙に印字され上部から出てきます。
ストロボコードなどと接続する端子です。