香川県さぬき市多和助光東30-1(旧 多和小学校)
口径115㎜ 焦点距離900㎜ 口径比7.8
赤緯微動のフレキシブルハンドルが筒先に向くように組み立てています。
エイコーのカタログ(1974年)ではフレキシブルハンドルが主鏡側に向くように組み立てられています。
ピント調整はラック&ピニオン
接眼レンズ差し込み口の径は24.5㎜
接眼レンズは2本ネジ止め
赤経ウォームホイルギア 問題なく作動します。微動ハンドルは東側にフレキシブルハンドル、写真のノブがついています。軽く回転できます。
このタイプの赤道儀は高度クランプを締めても、赤経軸(極軸)が重さに耐えかねて「おじき」してしまうものが、よくあるのですが、本機はしっかりと留まっています。
エイコーSTH115反射赤道儀・本機は2016年5月31日、東広島市のS様から寄贈されました。
S様からの寄贈問い合わせメールに記入されていた住所を見て、以前お伺いしたことがあるような気がして、仕事の出張を利用してS様のご自宅までお伺いしました。ナビにしたがって運転していましたが、目的地近くになって、見覚えのある風景になり、記憶がよみがえりました。
およそ10年前、天体望遠鏡博物館の開館にむけて天文図書の収集を行うため、会員が個人的にヤフーオークションを利用して、古い天文ガイドを落札しました。落札条件が、「自宅倉庫まできて、運び出すこと」となっていたため、自宅まで受け取りに伺うことになったのです。当時S様は重い病気を患っており、重い本を運び出すことができなかったため、そのような落札条件をつけられていたのです。
S様もお気づきになっていたようで、とてもうれしい再会となりました。S様は当時とは見違えるほど、快復されておられ、天文活動も再開されていました。
S様の天文にきっかけは50数年前にお父様が関西光学(カンコー)製の8㎝ミラーを購入(4000円)し、天体望遠鏡をつくってくれたことです。以来、反射望遠鏡が好きになり、大人になってからも10㎝反射が好きで集め続けたそうです。本機は2001年か2002年にヤフーオークションで入手されました。エイコーSHH115反射赤道儀が製造されていたのは1975年前後ですので、40年前の望遠鏡になりますが、S様のお手入れにより、とてもきれいな状態になっています。
写真の鏡筒フタはS様が自作されていますが、ぴったりと収まり、丁寧な工作がされていることがわかります。
S様は多数の天体望遠鏡をお持ちになっており、冷却CCDカメラでの天体写真撮影も行っています。