香川県さぬき市多和助光東30-1(旧 多和小学校)
2013年10月13日 滋賀県立膳所高校様から、西村製作所製15㎝屈折鏡筒の寄贈がありました。
この屈折望遠鏡に使用されている15㎝のレンズは1962年の膳所高校卒業生である木辺成麿氏(きべしげまろ)によって磨かれたものです。木辺氏は、真宗木辺派錦織寺 第21代門主でありながら、日本有数の反射凹面鏡研磨家であり、そのレンズは「木辺鏡」と呼ばれ、天文界では非常に有名なものです。
2006年の新校舎移築まで、主に物理地学班による天体観測で使われていました。新校舎には全国の高校でもトップレベルの性能を持つ新鋭の天体望遠鏡が設置されています。そのためこの望遠鏡は役割を終え、使用されなくなりましたが、貴重な木辺鏡を使用した鏡筒として物理地学班顧問の先生方が大切に保管されてきました。
今後の保存を確実にし、また実使用も期待できる施設として、当館情報顧問の川内氏が膳所高校荒川教諭に天体望遠鏡博物館を紹介したことがきっかけになり、今回の寄贈が実現しました。
左が膳所高校荒川先生、右は当館の村山代表理事。
輸送のため分解をする当館の白川理事。
太陽観測装置(プロミネンスか?)と思われるパーツ
天体望遠鏡博物館 館内での鏡筒部分の組立。
現在、膳所高校で使用されている望遠鏡
滋賀県立膳所高等学校は滋賀県大津市に所在する県立高等学校です。1808年に開校した膳所藩の藩校・遵義堂の跡地に1898年に滋賀県第二尋常中学校として開校。 2006年度より文部科学省からスーパーサイエンスハイスクールに指定されています。天文活動は物理地学班により行われています。物理地学班は天体写真の撮影や、合宿観測にとどまらず、「光の屈折の研究」は、日本学生科学賞で文部科学大臣賞を受賞しています。
2015年3月21日 膳所高校で保管されていた鏡筒と、西村製作所に保管されていた赤道儀を合わせて組み立てを開始しました。
まずはベースポールをつり上げて所定の位置にセットします。
赤道儀部分を載せます。
レンチで固定しています。
バランスウェイトを取り付けます。
鏡筒をつり上げます。
鏡筒を赤道儀に載せます。
ボルト締めがキチンとできる正しい位置に載せるのは意外と難しいものです。
ボルト締めできる正しい位置にセットできました。レンチで締めます。
赤経、赤緯クランプレバーです。
赤経、赤緯クランプレバーを取り付けます。
サブスコープの取り付けです。
サブスコープのレンズセルとフードの取り付けはまだですが、予定していたところまで、組み立てができました。みんな満面の笑みです。