香川県さぬき市多和助光東30-1(旧 多和小学校)
*この天体観測会は終了しています*
「木星と春の星座を楽しもう」をテーマにして天体観望会を開催します。
【日時】5月27日19時~21時 (受付18時45分~)
【内容】19時からオリエンテーション後、20時前後から天候に合わせて天体観望を行います
【予定機材】:大型望遠鏡数台、中型望遠鏡10台程度、大型双眼鏡数台、小型双眼鏡40台程度
【オリエンテーションの内容】
・今夜の星空のシュミレーション(教室内)
・本日の天体望遠鏡の味わい方(教室内)
・天体望遠鏡の見方・使い方説明(教室内)
・双眼鏡の使い方説明(教室内)
・夜間天体観望会での事故防止注意事項説明(教室内)
・双眼鏡・天体望遠鏡の操作練習(校庭)
【予定している対象天体】
この日の日没は19時10分ころですが、山に囲まれた多和では18時ころに太陽が隠されるでしょう。そして星が見え始めるのは20時ころでしょう。南の空に最初に見えるのが、木星です。
上図は5月27日20時10分ころの予想図です。
まずは木星本体を見てみましょう。縞模様が見えるはずです。何本縞模様が見えるかを数えてみて下さい。
倍率を変えて見てみましょう。縞模様がもっとはっきりと判るようになるでしょう。
次に400年前の科学者ガリレオが発見し、地動説を確信することになった木星の4大衛星、イオ、ガニメデ、カリスト、エウロパを見てみましょう。どれがエウロパかわかりますか。
天体望遠鏡では上図の上下左右を反転した形で見えます。考えてもどっちが上下左右かわからなくなることがあります。そういうときは天体望遠鏡で南の空を見ているときに星が動いていく方が西になりますから、木星や衛星が動いていく方向が西になります。したがって木星や衛星が動いていく方向の先にあるのがエウロパになります。エウロパが判ればその隣がカリスト、木星をはさんで木星に近いのがガニメデ、ガニメデの隣がイオということになります。
実際に望遠鏡をみて確かめてみましょう。
衛星は木星の回りを回転していますので数時間経つと衛星の位置は違って見えます。天体望遠鏡や5㎝クラスの双眼鏡を持っている方は自宅にもどってからまた木星を見て下さい。下図は上図から4時間経った5月27日23時10分ころの予想図です。エウロパとカリストの位置が入れ替わりましたね。またイオとガニメデの間隔も変わりました。
では次に春の大曲線を探してみましょう
北の空には北斗七星が見えます。北斗七星の尾っぽを伸ばしていくと、オレンジ色の0等星があります。それがうしかい座のアルクツールスです。さらに伸ばすと青っぽい色の1等星スピカが見えます。この大きな曲線を春の大曲線と呼んでいます。双眼鏡で北斗七星の尾っぽあたりにあるミザールという星を見ると二重星であることがわかります。さらに望遠鏡でみると二重星のひとつがさらに二つに分かれることがわかるでしょう。
春の大曲線をさらに伸ばしたところ、スピカの西側に台形のような3等星で構成された星座があります。これがカラス座です。都会ではなかなか見づらい星座ですが、すっきり晴れていれば多和の夜空だと判るでしょう。からす座は、いたずらをして神様に叱られてばつとして天に釘付けにされている姿です。暗い空では真っ黒なからすは見えず、4つの銀の釘だけが輝いて見えているそうです。
カラス座の4つの星のうち、スピカに一番近い星はアルゴラブという名前の星で地球から88光年はなれた所にあります。ちなみにアルクツールスは37光年、スピカは262光年です。このアルゴラブは、小口径の望遠鏡で分離できる黄色の3等星と藤色の8等星の二重星です。
図はしし座です。星を結んでいくとライオンの姿を想像できる星座です。しし座の周りには明るい星がないので、全天で21個ある一等星の中で一番暗い1等星であるレグルスが意外と目立ちます。当日は夜空にレーザーポインターを当てて、天然プラネタリウム状態で説明しますので星座をイメージできると思います。
しし座の首のところにあるアルギエバという星も二重星です。たいへん美しいオレンジ色の3等星と黄色の4等星の連星系の二重星です。その美しさを堪能するには中口径クラス以上の望遠鏡が適しています。いくつかの望遠鏡で見え方が違うことを確かめて下さい。
しし座のお尻にあるのが地球から36光年先にあるデネボラという2等星です。
しし座のデネボラ、うしかい座のアルクトゥールス、おとめ座のスピカを結ぶと春の大三角形になります。春の大曲線とともに見つけられるようになりましょう。
21時前になると東の空にヘルクレス座が昇ってきます。ヘルクレス座には素晴らしい見え方をするの球状星団があります。M13と呼ばれています。
メシエカタログ番号「M13」として登録されているヘルクレス座の球状星団は2万2000光年先にある50万個の星の大集団です。2万2000光年先でもまだ銀河系の中です。双眼鏡でも存在がわかります。望遠鏡の大きさによって見え方が大きく異なりますので、ぜひ大口径の望遠鏡で見て下さい。
このM13に匹敵するもうひとつの球状星団がりょうけん座あるM3です。こちらも見てみましょう。
M3は、M13よりもさらに遠い3万3900光年離れたところにありも13よりも小さく暗く感じます。小さな点ひとつひとつが太陽と同じ恒星で50万個ほどあると推定されています。
【募集定員】40組程度
【申し込み方法】受付終了しました(5月2日22時)